犬のマイクロチップ義務化について

犬と暮らす前に

R4年6月1日からブリーダーやペットショップで販売される犬、猫のマイクロチップ装着が義務化されました。皆さんが6月1日以降にショップなどから犬、猫を購入した場合、必ずマイクロチップが装着されていることになります。マイクロチップは装着されているだけでは意味をなさないので、ご自身の情報登録が必要になります。
では、今まで飼っている自分の犬や猫はマイクロチップを付けないといけないのか?費用は?安全なのか?色々と気になりますね。一つずつ見ていきましょう

マイクロチップは何のため?居場所は特定できるの?

画像はマイクロチップの実物です、大きさは直径2mm、長さ8~12mmで、中にはアンテナ、IC部が入っています。

よく勘違いされがちですが、マイクロチップで犬猫の居場所が特定できるわけではありません!

え?そうなの!?と驚かれた方もいるでしょう。マイクロチップを入れるということは、なんとなくそういう機能がある気がしますよね。

マイクロチップでできることは登録されている飼い主の情報を特定するということです。
その為、飼育放棄の抑止力となるのが一番の目的と言えるでしょう。

それでも、もし自分の愛犬、愛猫が迷子になってしまった時、保護されていれば自分のところに連絡が来る可能性が大幅に上がるので、もしもの時のことを考えると大切なことだと思います。

義務化?自分の飼っている犬は対象なのか?

冒頭で、ブリーダーやペットショップで販売される犬、猫のマイクロチップ装着が義務化と書きましたが、じゃあ自分が今飼っている犬や猫はどうなの?つけないと罰せられるの?気になるところですよね。

結論を申し上げると、一般の方については装着の義務はありません
6月以降に友人からもらった、拾った、という方についても義務はありません。いずれも努力義務となっています。努力義務=できればつけてくださいね、というニュアンスです。

ただし、ブリーダーやショップから購入した場合はマイクロチップが装着されているので、情報登録の義務がある点はご注意ください。

出典:環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室 犬と猫のマイクロチップ情報登録について
原案:環境省
制作:公益社団法人日本愛玩動物協会

費用は?どこで施術できる?(助成金情報あり)

マイクロチップの施術は動物病院などで、獣医師さんが専用の注入器を使って皮下に埋め込みます。
かかりつけの病院があるならそこにご相談してみるのがいいですし、もしなければ市町村の役所に相談してみるのもいいでしょう

・費用
約3,000~5,000円
(別途情報登録費用:オンライン申請300円 or 紙申請1,000円)

・助成金対象自治体
市町村によってはマイクロチップ装着に関する費用を助成してくれる自治体もあります。
助成自治体対象一覧 (2023年1月時点)
(出典:環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室)

マイクロチップは安全なのか?

一番気になるのが愛犬、愛猫への健康被害ですね。
結論を申し上げると、安全性は高いと言えます。

日本はどちらかと言えば、マイクロチップに導入関しては後発国であり、世界では何千万という犬猫にマイクロチップが装着されています。
副作用の事例としては、英国小動物獣医師会によると、370万匹以上のペットへのマイクロチップ装着実績のうち、腫瘍が認められた報告が2例あるようです。
100%安全かと言われれば違うとなるかもしれませんが、装着することによって万が一の時に備えることができる、この点と天秤にかけ、ご自身で判断いただくこととなります。

まとめ

マイクロチップの義務化については、賛否両論あると思います。動物虐待ではないか、という見方ができるのも事実です。しかし、迷子や飼育放棄で引き取られる犬や猫が年間数万頭いるというのもまた事実です。そしてその中でやむを得なく、殺処分となっている子たちも少なくありません。
こういった現実を踏まえて、万が一迷子になってしまった時にも備え、マイクロチップの装着を検討してみるのも良いのではないでしょうか。

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